桃太郎卿が安泰な衛府の七忍 8巻感想

・「衛府の七忍 8巻」を購入した。この巻では前巻より続く2人の鬼との決着、波裸羅様の小エピソード、そして新たな鬼の誕生のきっかけが描かれている。
どのエピソードも面白かったが、この巻では桃太郎卿の安泰ぶりがインパクトがありすぎた。

一見いろいろな工夫をして鬼を攻略している風に見せているが、実際はその圧倒的な強さによるゴリ押しなのは笑えるし敵としての格が高い。
最終的には鬼を素手でちぎってしまった。
その結果鬼の鉄をも熔かす熱血を被って服が燃えない理由を説明してくださるが、生身の部分がノーダメージな点については全く触れていない点が素晴らしい。
鬼側が波裸羅様もいて、巨大ロボも手に入れて戦力バランスが偏りすぎかと持ったが、ものすごい方法でバランスをとってきた。

 

沖田と谷衛成の剣客同士の死闘もよかった。特に沖田がシロだった人を大勢切り殺してきたと語って上に逆らえない武士階級の定めみたいなところで、2人が言葉はなくとも通じ合うシーンが良かった。
2人とも必要とあらば敵を切り捨てることに何の躊躇もない剣士であるとともに、無辜の人を気遣える良心も持ち合わせているので感情移入できる。
谷衛成さんが沖田にお前も幕府に排斥される側だと暗に告げるシーンが、この章のオチにつながるのすごくよかった。
あのシーン単独だと良キャラをここで使い捨ててくるか!という驚きと武士の世界の残酷さを表す良い締めである。それに加えて読み返すことによってあのセリフがここにつながるのかという伏線回収の気持ちよさも味わえる。

 

波裸羅様も桃太郎卿の三匹のお供を瞬殺して、金太郎の血を引く怪力の赤ん坊も撃破した。
この時の「この世に生まれ落ちた日が出陣の日」が現人鬼の矜持を感じさせて好き。
この時持っている者同士がひかれあう勾玉をゲットしたが、今まで出てきた鬼は一人も持っていない。
他の勾玉所持者として釣り合うキャラクターを出せるかワクワクする。

 

最後は新しい鬼の誕生エピソードだった。(この巻ではまだ鬼化してないけど)
単行本の表紙に真田十勇士が登場しているのだが、濃いキャラクター性を感じるがすでに半分以上死んでいる。巻末の人物紹介を見るだけで戦闘シーンを見てみたくなった。
最終的に大忍法で合体するらしいが、この巻では一応そのことは伏せているのに帯で思いっきりネタバレしていたのがひどかった。
大忍法、仲間の亡骸を利用、というヒントで何となく察せるけど隠しといて欲しかった。

 

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