ゴッサムシティのヒーロー(に殴られる側)のアメコミ「HIT MAN」

「HIT MAN」とは?

有名なアメコミヒーロー「バットマン」の活動拠点「ゴッサムシティ」にすむ、超能力持ちの殺し屋が主人公のハードボイルドものです。
悪人しか殺さず、金をためてゴッサムから出て引退することを望むも賭博で稼ぎをスる日々の主人公トミー・モナハン。

彼らの同業者や恨みを買ったマフィア、ターゲットのヴィラン、捕まえようとするヒーローなど一癖も二くせもある連中が出てきます。
バットマンやスーパーマンとは違う泥臭さが一つの魅力となっています。

複数のアメコミ作品をまたぐ大型イベントが起こった時は、仲間とバーに集まって思い出話を語らってるうちに世界の危機が去っていたりします。

中でも味方として出てくる三流のヒーローチーム「セクション8」の「犬溶接マン」はアメコミ界隈で有名となりました。
有名なので調べれば日本語でもたくさん出てくると思いますが、このいかれたキャラクターがこのアメコミの日本語訳出版
の原動力となったといっても過言ではありません。

全メンバーは紹介しませんが、自分のお気に入りのメンバーは「フランス人マン」こと「ジャンドゥバトン」です。
ただのフランスかぶれのおっさんなのに、オニオンリング投擲などのフランスっぽさで戦うファイトスタイルが好きです。

ちなみに日本語訳ではおそ松くんのイヤミ風の喋り口調になっています。
このアメコミのシナリオライターであるガース・エニスの別作品「ザ・ボーイズ」にも、フレンチという結構衝撃的な人生経験の中に妙なフランス要素が混ざっていて、結果聞かされた「ザ・ボーイズ」の主人公が何とも言えない顔になったキャラクターが出ています。

各巻の感想・見どころ

全5巻の感想や見どころをネタバレにならない程度に書いていきます。

ちなみに日本語訳版は本国とエピソードの収録の順番が若干違っています。

・1巻の内容

・レイジ・イン・アーカム ジョーカー暗殺の依頼の裏には?

・テン・サウザンド・バレッツ 凄腕殺し屋の登場

・ザ・ナイト・ライツ・ウェント・アウト 世界の終りの夜の語らい

・ヒットマン アニュアル 西部劇リスペクト

・ヒットマンロボ 宇宙賞金稼ぎとの鬼ごっこ
それと他誌のヒットマン誕生話(オリジン)とクロスオーバー

スーパーマンあたりが世界の終りに立ち向かっている中、バーでだべっている主人公トミーと仲間たちが彼らの小市民性を表していて好感が持てました。
これで彼らが世界をまたにかける超人ではなく、ゴッサムに暮らす一市民だというのが浮き彫りになると思います。

スーパーマンクラスの賞金稼ぎロボとの追いかけっこも能力をフル活用して立ち回って、最後は酷い方法で相手をぎゃふんと言わせます。
これはセクション8の顔見せも兼ねており、彼らの強さ(特にブエノ・エクセレンテの)とアレっぷりが伝わると思います。

・2巻の内容

・ローカル・ヒーローズ グリーン・ランタン襲来

・ゾンビナイト・アット・ゴッサム・アクアリウム 水族館でゾンビガスの恐怖!

・エース・オブ・キラーズ 悪魔の手先マウザー再び

・キス・ミー 元警官との夜

・サンタ処刑命令 放射能サンタ爆誕

見どころは「エース・オブ・キラーズ」のセクション8出動シーンでしょう。
絶体絶命のトミー達、そこに現れたのはゴッサムのヒーローチーム「セクション8」。
彼らの戦い方が本当にひどくて、イカレ集団扱いしている敵方がまともに見えてきます。

・3巻の内容

・勝利は危険の先に 特殊部隊SASのお出まし

・闇への扉 トミーの悪夢

・トミーの大作戦 トミーの海外遠征

・君に捧げる歌 スーパーマンとの邂逅

・クソッタレな未来 未来に呼び出されたトミー

・ケイティ トミーのルーツ

スーパーマンとの偶然の出会いで、悩めるスーパーマンに敬意をもって接するトミーが印象的でした。
彼の経緯を持つ理由が移民が多いアメリカらしくて面白いです。
かっこいいことを言ってスーパーマンを送り出した後、暗殺を再開する二面性がなんとも言えません。

・4巻の内容

・死者の国 ゴッサムへ吸血鬼の侵攻

・殺し屋たちの挽歌 トミーの殺し屋仲間(ライバル)リンゴについて

・その夜の翌朝 上の話のその後

・新鮮な肉 恐竜パニック

・老犬-オールド・ドッグ- ギャングの婚姻祝いはトミーの命

この巻から以前から恨みを買ってきたギャングからの報復が激しくなって来ます。
飲み友達を失っても、それでもトミーは生きていく。
純粋なパニック物の話もあったりしてハードボイルドとB級クライムコメディが混ざった感じです。

・5巻の内容

・スーパーヒーローになろう!  セクション8のヒーローの活躍の日々

・スーパーガイ セクション8散る!

・終わりの時 殺し屋の最期

・月の裏の闇にて スーパーマンがトミーについて語る

ギャングの追跡が激しくなり、4巻ごろから真綿で首を締めるように追い詰められてきたトミーですが、この巻でいよいよ進退窮まってきます。
この状況でどう生きあがくのか、何を残すのか、最後のスーパーマン目線の回想を含めて一人の愛すべきキャラクターの生きざまを見せてくれる最終巻です。

興味を持って購入したいという方は、ネット通販がおすすめですが、大型の書店にも置いてあるかもしれません。
私は全館地元の本屋で買えました。

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